2020年4月17日金曜日

LTspiceにオペアンプモデルの追加

LTspiceを使うにあたってちょっとしたハードルとして、秋月で売っているパーツのシミュレーションモデルがないことがある。

今回はオペアンプのような .subcktモデルの追加をする。

今回追加するモデルはLM358N。レールで買うぐらい使いやすいかなと思っているオペアンプです。


TI,ST,ONsemi,HTCなど各社から発売しています。
また、比較的汎用的なオペアンプなのでspiceモデルも公開されています。
これをLTspiceで動作させれるようにしましょう。

 .subcktモデルの追加に必要なようなモノ

 .subcktモデルを追加する上で必要なものが2つあります。

・.libファイルもしくは.subファイル
・.asyファイル

.libファイルというよりか実際は等価回路モデルspice記述言語の表記が.subcktで始まるものという認識があれば使う分には充分です。
拡張子は.modや.cir、.lib、.subどれでも問題ないみたいですが著者は.libが好きなので、基本libに置き換えています。

.asyファイルはシンボルファイルで回路モデルの形のファイルです。

 .subcktモデルの追加は.libファイルと.asyファイルがそれぞれ必要です。

以下に追加方法を記載します。


.libファイルの入手

今回はオンセミで公開しているモデルをダウンロードします。
https://www.onsemi.jp/products/amplifiers-comparators/operational-amplifiers-op-amps/lm358

ダウンロードしたら拡張子にかかわらず適当なテキストエディタで開いてください。


この開いたファイルを名前を付けて保存してください。
このとき拡張子を.libにしてください。
また、ファイル名を"LM358N.lib"するといいでしょう。

このファイルを
C:\Users\xxx\Documents\LTspiceXVII\lib\sub
※xxxはユーザー名
に保存してください。.libファイルの準備はこれで完了です。

.asyファイルの作成

今回はオペアンプのシンボル追加なので以下のファイル
C:\Users\xxx\Documents\LTspiceXVII\lib\sym\Opamps
※xxxはユーザー名
opamp2.asyをコピーして、"LM358N.asy"と名前変更したファイルを作成します。
これをダブルクリックして、シンボルを開きます。

 Edit>Attributes>Edit Attributesから
Symbol Attribute Editorを開き、以下のようにします。
Prefix:X(.subcktモデルはすべてX)
Value:LM358N
ModelFile:LM358N.lib


Tools>Pin tabelから
Pin List/Netlist Orderを開き、

libファイルの以下の箇所に対応するように変更します
*PINOUT ORDER +IN -IN +V -V OUT
.subckt LM358N 1 2 3 4 5

+IN→1
-IN→2
+V→3
-V→4
OUT→5




それぞれの接続点を右クリックで個別に変えることもできます。

動作確認

ここまで作成したら
一旦LTspiceを落として、簡単な回路を作成します。
オペアンプなら反転増幅回路が手軽なのでこれを作成し、実際にシミュレーションを走らせて意図した動作をしていれば終了です。



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